「球団がチームの若返りを図る、という理由で自分のポジションを若手に任せた時、やり切れない憤りに襲われるんだよね」とあるベテラン選手がポツリともらしていたことを、思い出した。
中日ドラゴンズを53年ぶりの日本一に導いた中村紀洋も、そのひとりだろう。今年で36歳になる中村は、落合博満監督の方針で、今季から森野将彦にポジションを奪われることが濃厚と見られていた。
「居場所が無いのなら、自分の力を評価してくれる場所を求めるのがプロではないか」と考えた中村。2年前、育成選手として契約してくれた中日に大きな恩義を感じながらも、移籍を決めたという。
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photograph by Tamon Matsuzono