王者復権へ向けて、ストーブリーグにおけるヤンキースの動きが活発化している。アメリカは現在、サブプライム問題に端を発した深刻な金融危機が長期化しているが、そんな国情はどこ吹く風。共同オーナーのハル・スタインブレナーが「チャンピオンになるために最善の方法をとる。そのために大金が必要であればそれも辞さない、これが我々のチーム哲学だ」と高らかに宣言。1995年以来続いていたプレーオフ進出が途絶えた今オフ、資金力を背景になりふり構わぬ補強をする意向なのだ。
FA交渉がオープンになった11月14日、まずは手始めに今オフFA投手の最大の目玉である、左腕CC・サバシア投手(ブリュワーズ)にオファーを出した。前日にジラルディ監督が「先発ローテの補強が最優先」と語ったとおり電光石火の早業だった。提示額は投手では史上最高となる6年総額1億4000万ドルにのぼる模様。これにはさすがにブリュワーズのダグ・メルビンGMが「(ヤンキースは)相場を度外視した値段を選手につける」と痛烈に批判したが、それは金銭面では応戦できないことの裏返しでもある。
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photograph by Yukihito Taguchi