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“引退”のように終わるヤンキースタジアム。

2009/03/08

 まるで選手の引退セレモニーのような“聖地”の引き際だった。9月21日のオリオールズ戦が最後の公式戦となったヤンキースタジアム。86年に及ぶ長い歴史に幕を閉じたこの場所が、いかに人々に愛され続けてきたかを改めて思い知らされる一夜だった。

 この日ナイトゲームはメジャー全体でここだけ。全米に生中継されるなか、Y・ベラ、R・ジャクソン、B・ウィリアムズら往年の名選手が顔を揃え、B・ルースの娘で92歳のジュリアさんが始球式を務める豪華な演出。「この球場の第1号は自分だが、最後のホームランが誰になるかは神のみぞ知る」というルースの名言を、モリーナが体現すれば、先発ペティットが通算2000奪三振を達成するなど“引退式”にふさわしい試合となった。「僕が知っているのはこの場所だけ。来年のことをまったく思い描けないよ」と14年間ヤンキース一筋のジーターが愛着を示せば、'77年のワールドシリーズで3打席連続初球アーチの “ミスター・オクトーバー”R・ジャクソンは「長年連れ添ってきた親友を失うような気持ちだ」と悲しんだ。

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