オーストラリアのメルボルンで開催されていた水泳の世界選手権で、思わぬ疑惑が持ち上がった。フランスのレキップ紙が「競泳男子自由形の元スーパースター、イアン・ソープ氏が、昨年5月に受けたドーピング検査で禁止薬物に異常な数値を示していた」と報道したのだ。同紙によると異常な数値を示したのは筋肉増強剤のテストステロンなど2種類の禁止薬物で、これを受けたオーストラリア反ドーピング機関(ASADA)は関係者に事情聴取をし、検体を分析したが「科学的根拠に欠ける」として調査を打ち切ったという。国際水泳連盟(FINA)は急きょ会見を開き、検査で異常を示した選手がいたことを認めた上で、検体から発見された物質を更に詳しく分析するためスポーツ仲裁裁判所に提訴したと発表。疑惑解明に全力を挙げる方針を示した。これに対し、ソープ氏もすぐに記者会見を開いて「決して不正な行為はしていない」と反論し、「これまでの検査結果のすべてを用意して検査機関に提供する。潔白が証明されることは間違いない」と全面対決の姿勢を打ち出した。
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