今年も球児たちの夏が始まった。筆者は社会部記者時代、何度か甲子園取材に走ったことがある。勝者の歓喜と敗者の涙、家族、師弟、友の絆……。「感動」のひな型は決まっていて、それにはまる情報を集める作業に追われた。ネタが尽きると、去年のスクラップと同じような記事を並べたこともあった。
朝日放送の「熱闘甲子園」は、そんな究極のマンネリズムと真正面から向き合ってきた。
番組が始まったのは'80年だから、もう25年も球児たちの物語を紡いできたことになる。視聴率は池田高校の活躍で34.9%を記録した'82年のような盛り上がりこそないが、深夜枠に移行してからも10%台をキープしている。
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photograph by Hideki Sugiyama