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100年ぶりの頂点を狙う100マイルの豪速球投手。

2009/03/08

 「昨日のことのように感じるときもあれば、ずっと昔みたいな気もする。でも、この10年がどうだったかといえば、やっぱり長かったな」

 カブスのキャンプ地メサのクラブハウスでケリー・ウッドは、考え込んだ末に、過ごしてきた歳月をそう振り返った。

 '98年、マーク・マグワイアとサミー・ソーサのホームラン合戦に沸いたシーズン、21歳の新人ウッドも1試合20奪三振のメジャータイ記録を達成するなど、100マイル近い剛速球と高速スライダーで全米を熱狂させた。新人王にも選ばれ、輝かしい将来は約束されたかにみえた。

 しかしその後の10年でウッドは、故障とカムバックを繰り返すことになった。

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photograph by Yukihito Taguchi

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