#651

記事を
ブックマークする

荒れたレースを制したアロンソのグリップ力。

 誰がF・アロンソを止めるか。どこのチームがルノーを抜けるか。これから始まる“ヨーロッパラウンド”ではそれが見どころになる、と全く同じ事を1年前にも書いたのだが……。

 秋深まるメルボルン。第3戦オーストラリアGPで24歳の若きディフェンディングチャンピオンは今季2勝目を挙げ、28ポイントとリードを広げた。ホンダ・チームとして38年ぶりになるポールポジションを決め、39年ぶりの優勝も期待されたJ・バトンを4周目にあっさりパスした。セーフティーカーによる隊列走行が続いたあとの再スタートのタイミングで、バトンが充分にタイヤを温めきれずに加速が鈍ったところを突いた。このレースでは4度もセーフティーカーが出動する事態が発生。フェラーリのM・シューマッハーを含め多くのマシンがアクシデントでリタイアする乱れた展開になっていた。しかしアロンソは自由自在にペースをコントロール。終盤はこのまま第4戦サンマリノGPに使うことになるエンジンをセーブ、1000回転も下げてチェッカーを受けた。まさに“横綱相撲”だった。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Hiroshi Kaneko

0

0

0

前記事 次記事