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スーパーGTの魅力は、時代に受け入れられるか。

 レーシングカーの性能が競技の勝敗に及ぼす影響はきわめて大きい。しかも科学技術の進化によりその比率が高まって、競技者の技量の競争はレーシングカー性能の競争に埋もれて見えにくくなり、自動車レースは競技に人間ドラマを期待するファンにとって年々つまらないものになりつつある。この傾向を打破してファンの興味を引きつけるため、いくつかのカテゴリーでは規則を改定してゲーム的要素を盛り込み、競技に変化をつける試みが為されるようになった。その先端を行っているのが、他ならぬF1グランプリである。

 日本では、スーパーGT(S−GT)選手権が、独自の競技規則で競技を演出し大人気を集めている。S−GTの競技規則の原則は、本来基本設計の異なる市販車ベースの競技車輛の性能を均衡させるため、それぞれ異なるハンディを定めたうえ、好成績を収めた車輛には次戦からさらにハンディを増し、下位に低迷した車輛のハンディを軽減するという点にある。これにより、同じ車輛が勝ち続けることがなくなり、見た目は各車実力伯仲のレースが実現する。

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