野球選手の引退の仕方は三つあると思う。余力を残しながら、惜しまれつつ辞めていくというのが一つ。王貞治、長嶋茂雄がそうだった。二つ目は、現在の立場と将来の生活設計を考えて、今辞めたほうが得と決断する場合。江川卓などがこれにあたる。そしていらないと言われるまでユニフォームにしがみつくのが三つ目。野村克也がそうだった。
横浜・佐々木主浩は、一体どれに当てはまるのだろう。8月9日に仙台で行われた巨人戦を最後に、佐々木は引退した。舞台は佐々木の故郷、相手は良きライバルだった清原和博。フォークでの空振り三振で終えた引退登板は、本来、もっと感動していいはずだった。しかし、何か白けたものを感じたのは何故だろうか。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています