ヨ―ロッパに戻った途端、M・シューマッハーとフェラーリに強さが甦ってきた。サンマリノGP、ヨーロッパGPと2連勝。どちらも決勝日は10万を越える大観衆で埋め尽くされた。ファン待望の復活である。
開幕直後、フェラーリは新規定2.4LV8エンジンに問題を抱え、第2戦マレーシアGPでは2台とも予選前に交換せざるを得ない事態に陥った。そのトラブル原因はひた隠しにされたが、ピストンや内部の軸受け部分のパーツではないか、という噂が立った。もし真実ならば材質や設計を変更し、試作対策品の性能をテストで確認してから、ようやく実戦投入ということになる。通常に考えて2カ月、大急ぎでやっても1カ月半はかかるはず。そう思われた。
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photograph by Hiroshi Kaneko