「チーム全体の成長を感じました」
7月7日、成田空港に降り立った日本代表の箕内拓郎主将は言った。サモアで行われたパシフィック・ネーションズ杯(PNC)最終戦から27時間。試合中、相手選手にタックルした際に味方選手の指が目に入り、眼球を傷めるアクシデントで退場した箕内は、成田に着いたときも、右目を赤く腫らしたままだった。
だが、主将の予期せぬ離脱は、チームの底上げを証明してもくれた。箕内が退場した前半34分のスコアは10対17。そこから日本はFBロビンスのトライ(SOアレジG)で同点に追いついて折り返し、後半も一時12点差をつけられながらWTB小野澤宏時、箕内と代わったFL菊谷崇のトライなどで31対32の1点差まで追撃。最終的には31対37で敗れたが、主将離脱という非常事態の中で4トライ以上+7点差以内負けのボーナス点2を確保。1勝4敗で並んだトンガを勝ち点で1上回り、昨季の6位から5位へ順位を上げたのだ。
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photograph by Shinsuke Ida