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「大ちゃん、ダンサーになったなあって(笑)」“かなだい”村元哉中&髙橋大輔、進化したペア2季目を終えて<ドキュメント/2022年>

2022.3.26 World Championships
結成2年目の今季、五輪出場は逃すも四大陸選手権で日本歴代最高の銀メダル。満を持して臨んだ世界選手権でも、鮮烈な印象を残して確かな手応えを得た。斬新なプログラムと豊かな表現力を持つ彼らの可能性は、未だ大きく広がっている。(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2021-2022シーズン総集編 [波乱万丈のセカンドシーズン] 村元哉中&髙橋大輔 「真のユニゾンはまだこれから」)

 モンペリエのサウスアリーナで開催された世界選手権。氷の上で『ラ・バヤデール』を滑り終えて、村元哉中と髙橋大輔はほっとしたように抱擁を交わした。少し厳しい表情をしていた髙橋を励ますように、村元はニコリと口元をほころばせて笑顔を見せた。

 スコアはフリー96.48、総合164.25。1月に銀メダルを手にした四大陸選手権よりも、17ポイント以上低い数字だった。31組中16位は、結成2年目としては立派な成績だが、目指していた10位以内入賞はかなわなかった。だが理由もなく、得点が伸びなかったというのではない。

「リズム(ダンス)、フリーともにちょっと大きなミスをしてしまって、両方ともまとめられなくてすごく悔しいです」。演技後、ミックスゾーンで髙橋はそう振り返った。

 リズムダンスでは、髙橋がツイズルでバランスを崩すというミスが出た。フリーでは、素人目にはそれとわかる大きなミスはなかったが、ローテーショナルリフトで村元が次々と姿勢をかえていくポジションを予定通り完結できなかったのだという。

「練習を積んできてのこういう結果なので、悔しさは大きい。本番の力が全てなので、そこを出し切れなかったのが、まだ実力不足だなと実感しました」

 そう語る髙橋にとって世界選手権は9回目になる。だがアイスダンサーとしての初挑戦のプレッシャーは、やはり別物だったのか。

「もともとメンタルが強い方ではなかったので……」と苦笑いする。

悔しさはあるが結成2シーズン目で見せた目覚ましい成長。

 ミスのあったリフトは、GOEの加点を目指して3週間前に変えたものだった。それまでトレーニングではうまくいっていたのに、その日の朝の公式練習でわずかに調子を崩した。その不安要素が本番に影響を与えた。

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photograph by Asami Enomoto
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