ライトスタンドへの弾道をほぼ真後ろから見ていた。第5戦、吉田正尚が打ったサヨナラホームランを目の当たりにしたとき、思い出したのは吉田のこんな言葉だ。
「ガンッと打ち抜いたら三段ホップ。まずは打ち出しでドンッ、そこからさらにドンッ、上空でもうひと伸び、ドーンっと……ピッチャーのすぐ横を通ったライナーがそのままスタンドへ入っちゃうみたいな、あり得ない打球。そんなホームランが理想です」
子どもの頃から遠くへ飛ばすことが快感だった吉田は、小学校のときに通っていたバッティングセンターでオレンジと白の線で描かれたホームランゾーンへぶち当てるまで、アッパースイングをやめなかったのだという。
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photograph by Hideki Sugiyama