4年に一度の五輪にピークが来るかどうかは、運命としか言い様がない。短命といわれる女子フィギュアでは、昨季の世界女王アンナ・シェルバコワですら話題の陰に隠れている。今、スポットライトのもとにいるのはシニアデビューしたばかりの15歳、カミラ・ワリエワだ。
ワリエワは13歳の時に4回転トウループをジュニアGPで成功。'20年世界ジュニアでは、ジュニア歴代最高点となる227.30点を叩き出し、早くから北京五輪の金メダル最有力と噂されてきた。
そして今季、ワリエワは前評判を超える勢いで歴史を塗り替えている。GP初参戦となるスケートカナダでは、4回転サルコウ1本とトウループ2本、そしてトリプルアクセルを成功。それも両手を挙げた姿勢で、だ。長い手足とバレエで培った表現力もあり演技構成点はすべて9点台をマーク。アリョーナ・コストルナヤが'19年に記録した当時の世界歴代最高点247.59点を大幅に上回る、265.08点で優勝した。会見ではあどけない笑顔で語った。
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