#1040
巻頭特集

記事を
ブックマークする

[チームメイトが選ぶ]俺たちのベストSHO-TIME レンドーン「途轍もないエネルギーはみんなに伝わっていく」

2021/11/19
アンソニー・レンドーン 1990年6月6日、米テキサス州生まれ。'11年、ドラフト1巡目でナショナルズ入団。'19年には球団史上初のWシリーズ優勝に貢献し、5年ぶり2度目のシルバースラッガー賞を獲得した。'20年エンゼルスへ移籍。185cm、91kg

 マイク・トラウトとともに打線の中軸を担い、大谷翔平をプロテクトしていくはずだった正三塁手アンソニー・レンドーンも7月4日のオリオールズ戦の出場を最後にチームから離脱した。当初は左太もも裏の痛みで長期離脱はないと言われていたが、8月になると右股関節の異常も発覚。同月4日に手術を受けることも発表され、彼の'21年はシーズンエンドとなった。

 開幕から8試合を消化し、大谷は打率.300、3本塁打、2盗塁を記録していた。投手としても4月4日のホワイトソックス戦で100マイル(約161km)を連発。その二刀流のパフォーマンスについて、レンドーンがシーズンで1度だけ言及したことがあった。4月9日のことだった。

「私は、打球を遥か彼方、まるで1マイル(約1600m)も飛ばしそうな彼の打撃を見ることが本当に楽しいんだ。純粋にね。ダグアウトやネクスト・バッターズ・サークルからボールが遠くへ飛んでいくのを見るのはいい気分だよ。自分は誰よりも素晴らしい場所から彼の本塁打を見ることができるんだから。最高だよ。それは面白く、本当に興奮するものなんだ。バッティングというのは伝染するものということを知って欲しいな。ショウヘイのような途轍もない力を持った選手がいると、そのエネルギーはみんなに伝わっていくものなんだ。一緒に戦いたいと心から思わせる選手、それがショウヘイなんだ」

 勝負強さと安定した打撃が売りのレンドーンは、ナショナルズ時代の'19年にワールドシリーズ・チャンピオンに貢献した。当時のナショナルズのメンバーは豪華絢爛そのもの。現在はフィリーズにフリーエージェントで移籍した'18年までのチームメイト、ブライス・ハーパーに始まり、大谷と今年の球宴のホームランダービーで競ったフアン・ソト、今季ドジャースに移籍したトレー・タナーなどオールスター野手を揃え、投手陣では同じく今季ドジャースに移籍したサイ・ヤング賞3度のマックス・シャーザー、剛腕スティーブン・ストラスバーグもいた。そのレンドーンは、'20年にエンゼルスへ7年総額2億4500万ドル(約268億円)で移籍。ナショナルズ時代から錚々たるスターとともに戦いながらも、移籍後の彼は大谷への興味が津々と言えた。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by AFLO

0

0

0

前記事 次記事