――このオフはメジャー移籍を模索しながら、最終的には日本でのプレーを選択しました。日本でやるという決断の中で、ポジティブな理由はどこにあったでしょうか?
「現段階で僕が向こうでやることよりも、日本でやる意味、価値の方が自分の中では高いんじゃないかなって思ったことですね。もちろんいい条件であったり、いい環境が整って、向こうでやることを大前提に(ポスティングの)宣言はしました。ただ、正直、去年は日本一になれなかったですし、僕がメジャーで投げて活躍して、自分だけ幸せということよりも、僕が日本で投げて喜んでくれる人が沢山いるんじゃないかという……そこに自分の価値観はあります」
――去年日本一になれなかったことが、もう1年日本でやる決断のきっかけですか?
「多少なりとも影響はしました。ただ、もし日本シリーズで優勝できなかったとしても、僕が投げた試合で凄くいいピッチングをしていたら、それが日本で最後の登板だったとしたら……だとしたら、もしかしたら行っていたかもしれないですね」
――不完全燃焼だった?
「寂しさを感じましたよね。『ああこれが日本で最後の登板になっちゃうのかな』って。自分の中ではシーズンで防御率も1点台で、最多勝もMVPもとれた。昨シーズンは納得のできる、満足いくものでした。でも、最後の登板には『このまま終わっていいのか……』って引っかかるものがありました。だから日本シリーズの第4戦では、第5戦の先発が決まっていましたけど、自分から(原辰徳)監督に『1イニング、2イニングだったら投げられます。必要でしたら投げさせてください』って伝えたわけです」
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