エディー・ジョーンズさんが率いるイングランド。そして、日本代表が2大会連続で対戦した南アフリカ。
決勝は日本にもなじみの深い2チームの顔合わせとなり、緊張感があふれる戦いになるだろう。
準決勝の2試合を見た上で、決勝のキーワードとなってくるのは「ディフェンス」、「選手起用」、そして「キック」の3つの要素だ。
まずディフェンスから分析していくと、準決勝でイングランドはニュージーランドがやりたいことを完璧に抑え込んだ。現代ラグビーではタッチライン際の狭いスペースにおける攻防が重要な意味を持つが、オールブラックスの選手が大外でボールを持つと、3人、4人と襲い掛かり、好きなことを一切させなかった。特にFLのアンダーヒルは勝負どころでのジャッカル、強烈なタックルで相手に刺さるなど、素晴らしい働きを見せていた。決勝でも彼がボール争奪戦で鍵を握るだろう。
それに対して、南アフリカのディフェンスはうまいというよりも、「圧」で日本、そしてウェールズを抑え込んできた。素早く前に出て、圧力をかけ続けて相手のミスを誘い、体力を奪っていく。それを80分間継続できるのは驚異的というほかない。穴はありそうなのだが、それを相手への圧力でカバーしている。
エディーは開始10分で何か仕掛ける。
ただし、相手の隙を見つけるのが何より得意なのがエディーさんだ。準決勝のオールブラックス戦ではキックオフから奇襲を仕掛け、開始2分でトライを取ったが、南アフリカを徹底的に研究し、相手の出鼻をくじくようなプランを用意してくるはずだ。開始から10分間の攻防は、試合の行方を左右する重要な局面になるに違いない。
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