高校野球100周年。節目の年に高校生となったスーパールーキーが、聖地を熱狂の渦に巻き込んだ。1年生の清宮幸太郎とはどんな存在だったのか。恩師や対戦相手らが怪物の登場を回想した。(Number984号掲載)
早稲田実業(早実)の監督を1992年から務める和泉実にとって、2015年のチームは、西東京大会を突破するイメージさえ持てない実力だったという。
「甲子園まで行って、しかもベスト4なんて思いもしなかった。二度とあんな年はないね。不思議なチームでした」
打撃の破壊力には定評があった。一方で、投手陣の不安定さが、新チーム発足時からの最大の課題だった。
この年の97回大会は、高校野球が100年目を迎えた区切りの大会だった。開会式で第1回大会に出た10校の代表者が復刻ユニフォームで行進し、開幕戦では偉大な先輩、王貞治氏の始球式が予定されていた。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Hideki Sugiyama