独自のドラフト戦略で年々チーム力を向上させ、リーグ3連覇という黄金期を築いた広島東洋カープ。マツダ車で奔走するそのスカウトに密着した。
ある秋の1日。この日、広島東洋カープ、鞘師智也スカウトがやって来たのは、社会人野球・新日鐵住金広畑グラウンド(姫路市)だ。
目的は入社2年目の148km左腕、坂本光士郎投手の「最終チェック」。
10月25日のプロ野球ドラフト会議が近づくと、スカウトたちは指名候補選手たちの最後の見定めのために全国へ散る。この日の練習試合のネット裏にも、セ・リーグ3球団、パ・リーグ4球団、合計10人のスカウトが陣取っていた。
カープで8年間、外野手としてプレーしてから、鞘師は30歳でカープの関西地区担当スカウトになった。今年でスカウト8年目。大阪を含む関西2府4県の高校、大学、社会人……すべてのカテゴリーを一人でカバーするという大役を担う。
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photograph by Miki Fukano