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「人材流出」から「還元」へ。新時代を迎える日米球界交流。~行って、帰ってきた選手が日本に伝えたもの~

2018/08/07

 元メジャーリーガーの人気、知名度は、やはり別格だった。今年の日本プロ野球のオールスターに、中日松坂大輔、巨人上原浩治、ヤクルト青木宣親と、メジャーで活躍したベテランが、いずれもファン投票で選出された。過去3年間、故障に苦しんできた松坂が開幕以来、鮮やかに復活し、上原、青木もチームの中心選手として存在感を示すなど、ファンにとって、夢舞台で「見てみたい選手」が、彼ら3選手だった。

 1995年、野茂英雄がパイオニアとして太平洋を渡り、その後、佐々木主浩、イチローらトップスターが続々とメジャーへ移籍した当時、日本球界は「人材の流出」に危機感を募らせ、レベルの低下を懸念した。2008年、田澤純一(当時・新日本石油ENEOS)が日本のドラフト指名を回避し、レッドソックスと直接メジャー契約を結んだこともあり、その後、「田澤ルール」が設けられるなど、一時は米国移籍に歯止めを掛けようとする動きも見られた。

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photograph by Getty Images

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