カズをクラブで長年支えてきたふたりの女性がいる。京都パープルサンガからヴィッセル神戸時代に広報だった岩元里奈。横浜FC広報の藤野絵理香。カズとの出会いから、関係を疑われる苦労まで、ずっとそばにいた彼女たちだけの特別な思い出を語ってもらった。
岩元 私が初めてカズさんに会ったのは、'99年にカズさんが京都パープルサンガに移籍した時の記者会見でした。強化部から初めてカズさんが来るって聞いた時は「マジっ!?」って思いましたね。
藤野 みんなそう思いますよね(笑)。
岩元 当時の京都は、スーパーバブリーな時代でした。'96年にラモス瑠偉さん、藤吉信次さん、翌年には武田修宏さん、松永成立さんが来て、’98年にハンス・オフト監督が来た。さらに森保一さん、黒崎久志さん、大嶽直人さんなど「ドーハの悲劇」のメンバーが集結して、まるでオフトジャパンの再結成みたいで。'99年には横浜フリューゲルスから遠藤保仁選手らも加わり、監督には加茂周さんと賑やかなところに、次はカズさん!? って。わがままで大変な選手だって聞いていたけど、実際にお会いするとあまりにもちゃんとしている人でびっくりしました。かつては取材をすっぽかす選手もいたので、カズさんもそんな感じかなと思っていたら、全然違いました。数多くの取材を、趣旨を納得してクラブのために必要だと思ったら受けてくれましたし。カズさん自身「クロアチアに行って変わった」と言っていましたが、32歳といういい年齢で京都に来たということもあるのかな。
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photograph by Asami Enomoto