世界で一番強いといわれている男に、かつて4人の日本人が挑んで敗北を喫した。対戦した者にしか分からない王者の実力、そして攻略法を4人の証言から導き出す。
のちに4階級制覇を達成するローマン・ゴンサレスが初めて世界タイトルマッチのリングに立ったのは2008年9月のことだった。当時の戦績は20戦全勝18KO。受けて立ったのがWBA世界ミニマム級王座を7度防衛していた新井田豊である。
ゴンサレスは帝拳プロモーションと契約し、既に日本のリングで2度ファイトしていた。'07年11月の初戦で元WBA世界ミニマム級暫定王者エリベルト・ゲホンをボディブロー一発で沈めて初回KO勝ち。新井田に2度挑戦し、いずれも小差の争いを演じたゲホンをわずか69秒で料理してしまったのだから、そのインパクトは強烈だった。
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