指揮官が胴上げ投手に選んだのは、シーズンを支えた中継ぎのスペシャリストだった。日本シリーズ第6戦、王手をかけたファイターズが6点をリードして迎えた9回裏。栗山英樹監督がマウンドに送ったのは、谷元圭介だったのだ。
「まさか、胴上げ投手になるチャンスをもらえるなんて……ビックリしました。(差が)6点あったし、ここは大谷が行くんかなと思ってましたしね(笑)」
日本一を目前にした栗山監督は、最後を大谷翔平で締めるというドラマ仕立てのエンディングではなく、いつものファイターズ野球を貫くラストシーンを思い描いた。迷ったのは左の宮西尚生か、右の谷元か――指揮官は、最後の最後までシビアに考え抜いた。
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photograph by Hideki Sugiyama