出場枠増加の恩恵と揶揄された小国アイスランドは、母国イングランドに競り勝ち8強進出の快挙を実現した。EURO最小国が起こした奇跡と、その美しき散り際――。
7月3日、小雨の舞うサンドニのスタッド・ド・フランス。試合終了後、すでにほとんどのファンが席を立ったなか、EURO2016のシンボルの1つとなったおよそ1万人のアイスランドサポーターだけはスタンドに残り、両手を大きく開いてからゆっくりと手を叩き、腹の底から「ウッー!」と声を絞り出す“バイキングチャント”を繰り返していた。
2-5で敗れたフランスとの準々決勝。アイスランドは序盤の失点で躓き、一時は4点差までつけられたが、シグトルソンとB・ビャルナソンがゴールを奪うなど最後まで諦めない“らしさ”は十分に示した。
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photograph by Itaru Chiba