世間は忘れっぽくできている。たとえオールスター選手であっても、たった1年余り表舞台に立たないだけで、忘れられた存在になってしまうのだ。
ポール・ジョージ(インディアナ・ペイサーズ)の場合もそうだった。攻守でレブロン・ジェイムズに対抗できる選手と評価され、'14年夏にはアメリカ代表候補に選ばれながら、8月のエキジビションゲーム中に右足を骨折。昨季はシーズン終盤の6試合に出場しただけというほぼ1年のブランクのために、いつの間にか忘れられた存在になっていた。
だから、今シーズンを前にジョージが「今シーズンはMVPになりたい」と宣言したとき、インディアナ州の外では、本気に受け止める人はほとんどいなかった。故障からの復帰には時間がかかるものだという先入観もあった。
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