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いつまでも放熱するペンの力。~女子プロレスの枠を超えた、愛と矜持のラブレター合戦~

2015/12/15

 かつて『プロレス少女伝説』という衝撃的なノンフィクションを書いた人がいた。井田真木子である。本書『井田真木子と女子プロレスの時代』は、2001年に44歳で亡くなった彼女が、若かりし頃「Deluxeプロレス」(通称「デラプロ」)で書いた仕事をまとめたもの。800ページの大ボリュームで届けられた本書の中心は、間違いなく「井田真木子×長与千種×神取しのぶ・全対話」である。

 2016年を間近に控えた現在、当時の女子プロレスを振り返る意味や意義をあなたは考えるかもしれない。だが、長与と神取が井田を媒介に行う魂の交換ともいえるやり取りは、プロレスラーというより一人の女として、人間としての核を露わにし、読む人の心を揺さぶる。

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photograph by Wataru Sato

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