「去年の優勝の勢いが残っていて、チームに勝ち癖があるのが大きいよ」
この春、キャンプ地の久米島で会った楽天・星野仙一監督は意外にサバサバとしていた。普通であれば、24勝0敗の田中将大が抜けた投手陣のやり繰りに頭を抱えるところ。だが2年目の森雄大、ルーキーの松井裕樹ら新戦力の台頭に、それ以上の期待感を抱いている様子だった。
「誰かが欠ければ、誰かが出てくる」と言うその口ぶりには、余裕が感じられた。
「鉄は熱いうちに打て」ではないが、野球の世界でも「優勝の熱があるうちにもう一度優勝しないと、強いチームはできない」と言われる。“投手王国”を築くためには今季が勝負だと、監督17年目を迎える指揮官は十分承知しているはずだ。
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photograph by Nanae Suzuki