「これからより一層、稽古に精進し、横綱の名を汚さぬよう、一生懸命努力します」
昇進伝達式で、こうシンプルに口上を述べたのは、第71代横綱となった鶴竜だった。今年1月場所、白鵬との優勝決定戦に臨んで惜敗した鶴竜は、「優勝に準ずる成績」とされ、早々に綱取りに失敗した稀勢の里に代わり「横綱候補筆頭」に躍り出る。いささかの唐突感も否めなかったが、先の3月場所で、初優勝とともに横綱をするりと手中にした。過去70人の歴代横綱昇進時を振り返ってみても、得てして横綱誕生とは「運」や「タイミング」、「見えない力」も味方するものなのだ。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by KYODO