スペインの星と呼ばれ多彩な技術を魔術師のように操る名手。何よりも常識を破る大胆なプレーで数々の伝説を残したセベリアーノ・バレステロスが、5月7日、54歳という若さでこの世を去った。2008年に脳腫瘍となり数度の手術を受け治療中だった。
セベ・バレステロスのプレーを初めて見たのは、'76年の全英オープンだった。日本から単身で予選会に挑戦した鈴木規夫の取材を兼ねてロイヤル・バークディールへ行ったときだ。
19歳のセベは、この大会で2位タイとなり、一躍、世界に名を広げた。
スペイン北部のベドレニアで生まれ、キャディをしていた兄から古ぼけた3番アイアンを貰ってボール遊びをしたのが7歳のとき。そのクラブ1本で、いつの間にか自由自在にボールを操れるようになった。16歳でプロになり、2年後の'76年には欧州ツアー賞金王を獲得した。
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photograph by Taku Miyamoto