#753
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ファビオ・カペッロ 「常勝の秘訣を教えよう」 ~イングランドW杯制覇の野望~

2010/05/09
必ず優勝をもたらしてきた。招聘された全てのクラブに――。
「優勝請負人」。彼ほどその名が相応しい者はいない。
20年もの間、なぜ勝者であり続けることができるのか。
監督として初めてW杯に挑む名将にその所以を訊いた。

―1984年、ミランのユース(プリマヴェーラ)に始まった監督としてのキャリアは、'80年代後半に4シーズンのブランクを挟むものの、今年で22年目。この間、セリエA優勝5回、スペイン国内リーグ制覇2回、チャンピオンズリーグ優勝1回、イタリア・スーパーカップ4回、UEFAスーパーカップ1回……など、獲得したタイトルの数は突出しています。「優勝請負人」とまで言われているミスターですが、あらゆるクラブを優勝に導く秘訣とは一体何でしょうか。

「その前に、君が挙げてくれたタイトル歴の中でひとつだけ加えておくべきものがある。そうだろう?(笑)'04年~'06年シーズン、ユベントスで獲得したスクデットだ。残念ながら例のカルチョ・カオス(モッジ事件)によって剥奪されてしまったんだが……。しかし私の、そして当時のユベントスの選手たちの誇りまでが奪われたわけではない。あのタイトルを獲ったのは我々であるという思いが、今でも私の中には強烈な自負として刻まれている。まぁ、蒸し返す気はないんだが、今日の君との話の中では、獲得したスクデットは『5』ではなく、『7』ということにしておこう(笑)」

―ではそういうことで(笑)。まずお聞きしたいのは、クラブ監督としてのカペッロは、なぜ勝ち続けられるのか、ということです。

「何と言っても私が所属したクラブの首脳たち、そして優秀な選手たちに恵まれた結果であるといわなければならない。どんなに優れた監督であろうとも、実際にピッチに立つのは選手たちに他ならない。またクラブの首脳が選手たちを獲得する手腕と資金力を持たずしてチームが成り立たない以上、まず第一に彼らが称えられるべきだ」

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photograph by Getty Images

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