ロッテの開幕ダッシュの要因は西岡剛、荻野貴司の1・2番コンビが出塁し、井口資仁ら固定されたクリーンアップがランナーを還す、という得点パターンが出来上がっているからだろう。
昨年まではバレンタイン前監督がデータを重視し、試合毎にオーダーを変えていた。これでは選手が結果ばかりを気にしてしまう。そう感じていたのだろうか、西村徳文新監督は開幕前こう語っていた。
「選手を信頼して、固定したオーダーで戦いたい」
1番・西岡とクリーンアップはすぐに決まったが、唯一固定できない打順があった。2番である。果たして「つなぎ役」を誰にするのか。当初は早坂圭介が有力視され、石垣キャンプを終えた直後のヤクルトとの練習試合では、2番を任されていた。ところがこの試合、途中出場した新人、荻野貴司が見事な働きを見せる。西村が注目したのは、ヒットを放った打席ではなく、代走に起用された時のことだった。一塁ランナーの荻野は初球、いきなり二盗を決めたのである。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Tamon Matsuzono