「ロシアン・ラスト・エンペラー」という異名でも知られたエメリヤーエンコ・ヒョードル。どんなときも冷静沈着な“60億分の1”の男は、MMA界のパウンド・フォー・パウンドとして君臨した / photograph by Susumu Nagao 「柔術マジシャン」ことアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラも、全盛期のヒョードルには歯が立たなかった 2005年8月、ミルコ・クロコップとのヘビー級タイトルマッチにも完勝 2人分の体重を乗せたケビン・ランデルマンの強烈なバックドロップ。もし頭から落ちていれば大ダメージは免れなかっただろう わずか26秒で決着した2005年大晦日のズール戦。表情を変えずにパウンドを落とす姿がいかにもヒョードルらしい 『Number』本誌で使用された写真 「氷の拳」と評されるヒョードルのパウンドを選手目線で撮影 一夜かぎりのPRIDE復活祭となった「やれんのか! 大晦日! 2007」にも参戦。チェ・ホンマンを腕ひしぎ十字固めで一蹴し、PRIDEファンを歓喜させた アントニオ・シウバにマウントを取られ、パンチを浴びるヒョードル シウバ戦後のヒョードル。その表情が「60億分の1」ではなくなったことを物語る 2015年の「RIZIN」参戦時のヒョードル。日本の格闘技ファンからの支持はいまだ絶大だ PRIDEデビュー戦となった2002年のセーム・シュルト戦 身長差をものともせず、後にK-1で大活躍するシュルトを完封 「PRIDE.23」のヒース・ヒーリング戦。1R終了時TKO勝ちでノゲイラへの挑戦権を手にした 2003年3月、「PRIDE.25」でノゲイラとヘビー級タイトルマッチ 大方の予想に反し、ヒョードルがノゲイラを圧倒。強烈なパウンドは「氷の拳」と呼ばれるようになった 判定は3-0でヒョードル。第2代PRIDEヘビー級王座に輝き、以後ベルトを失うことはなかった 試合後にはボブ・サップと2ショット 「PRIDE.26 REBORN」で対戦した藤田和之の右フックを被弾、グラつくヒョードル PRIDEにおけるヒョードル最大の窮地も、すぐさま回復して反撃 最後はチョークスリーパーで藤田から一本を奪った 「PRIDE GRANDPRIX 2004」開幕戦、初代UFCヘビー級王者で2000年のPRIDEグランプリを制したマーク・コールマンに一本勝ち 「PRIDE GRANDPRIX 2004」2回戦、ミルコを撃破して勢いに乗るランデルマンの豪快なバックドロップ ランデルマンの怪力ぶりに、ミルコ戦に続く大金星の予感が漂った 強烈な勢いでマットに叩きつけられたヒョードルだが、よく見ると「受け身」を取っていることがわかる 試合はアームロックでヒョードルが一本勝ち。ランデルマンは2016年に44歳の若さで亡くなった 「PRIDE GRANDPRIX 2004」準決勝は腕ひしぎ十字固めで柔道五輪銀メダリストの小川直也を一蹴。試合後、小川と言葉を交わすヒョードル グランプリ決勝はノゲイラとの2度目の対決に。しかし偶然のバッティングによる出血でノーコンテストとなった 2004年の大晦日、グランプリ決勝を兼ねたPRIDEヘビー級統一王座決定戦としてノゲイラと決着戦 寝技決着を狙うノゲイラに対し、スタンドの打撃で優位に立ったヒョードル 判定は3-0でヒョードル。「PRIDE GRANDPRIX 2004」優勝を決めた PRIDEヘビー級王座のベルトとグランプリ優勝のベルトを巻くヒョードル リングス時代に不運なアクシデント(カットによる出血)で敗れていた「世界のTK」こと高阪剛にリベンジ 2005年8月、ミルコが熱望していたヒョードルとのヘビー級タイトルマッチがついに実現 立ち技出身のミルコに対し、スタンディングでも優位に試合を運んだヒョードル ヒョードルは寝技も盤石。ミルコにとっては苦しい展開となった 判定は3-0でヒョードル。「最強」をあらためて証明した 2006年の大晦日には後にUFCで活躍する元K-1王者マーク・ハントと対戦 ハントの圧力に苦戦するも、最後はチキンウイングアームロックで一本勝ちを収めた 「やれんのか! 大晦日! 2007」でチェ・ホンマンにパンチを叩き込むヒョードル ストライクフォースで連敗を喫した後、2011年に日本で石井慧と対戦 柔道五輪金メダリストを相手に、スタンドパンチであっけなくKO勝ちを収めた 2015年にも再来日し、「RIZIN」の旗揚げ興行でシング・心・ジャディブと対戦。マウントパンチでKO勝ち 2019年の「BELLATOR JAPAN」では同じくレジェンド枠のクイントン・ランペイジ・ジャクソンと対戦し、圧勝 穏やかな表情でインタビューに応じるヒョードル マウントを奪われた選手目線で撮影した「氷の拳」 五味隆典、高田延彦、ノゲイラ、ジョシュ・バーネットらPRIDEの主要なメンバーが勢揃いした集合写真

2005年8月、ミルコ・クロコップとのヘビー級タイトルマッチにも完勝

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「ロシアン・ラスト・エンペラー」という異名でも知られたエメリヤーエンコ・ヒョードル。どんなときも冷静沈着な“60億分の1”の男は、MMA界のパウンド・フォー・パウンドとして君臨した / photograph by Susumu Nagao 「柔術マジシャン」ことアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラも、全盛期のヒョードルには歯が立たなかった 2005年8月、ミルコ・クロコップとのヘビー級タイトルマッチにも完勝 2人分の体重を乗せたケビン・ランデルマンの強烈なバックドロップ。もし頭から落ちていれば大ダメージは免れなかっただろう わずか26秒で決着した2005年大晦日のズール戦。表情を変えずにパウンドを落とす姿がいかにもヒョードルらしい 『Number』本誌で使用された写真 「氷の拳」と評されるヒョードルのパウンドを選手目線で撮影 一夜かぎりのPRIDE復活祭となった「やれんのか! 大晦日! 2007」にも参戦。チェ・ホンマンを腕ひしぎ十字固めで一蹴し、PRIDEファンを歓喜させた アントニオ・シウバにマウントを取られ、パンチを浴びるヒョードル シウバ戦後のヒョードル。その表情が「60億分の1」ではなくなったことを物語る 2015年の「RIZIN」参戦時のヒョードル。日本の格闘技ファンからの支持はいまだ絶大だ PRIDEデビュー戦となった2002年のセーム・シュルト戦 身長差をものともせず、後にK-1で大活躍するシュルトを完封 「PRIDE.23」のヒース・ヒーリング戦。1R終了時TKO勝ちでノゲイラへの挑戦権を手にした 2003年3月、「PRIDE.25」でノゲイラとヘビー級タイトルマッチ 大方の予想に反し、ヒョードルがノゲイラを圧倒。強烈なパウンドは「氷の拳」と呼ばれるようになった 判定は3-0でヒョードル。第2代PRIDEヘビー級王座に輝き、以後ベルトを失うことはなかった 試合後にはボブ・サップと2ショット 「PRIDE.26 REBORN」で対戦した藤田和之の右フックを被弾、グラつくヒョードル PRIDEにおけるヒョードル最大の窮地も、すぐさま回復して反撃 最後はチョークスリーパーで藤田から一本を奪った 「PRIDE GRANDPRIX 2004」開幕戦、初代UFCヘビー級王者で2000年のPRIDEグランプリを制したマーク・コールマンに一本勝ち 「PRIDE GRANDPRIX 2004」2回戦、ミルコを撃破して勢いに乗るランデルマンの豪快なバックドロップ ランデルマンの怪力ぶりに、ミルコ戦に続く大金星の予感が漂った 強烈な勢いでマットに叩きつけられたヒョードルだが、よく見ると「受け身」を取っていることがわかる 試合はアームロックでヒョードルが一本勝ち。ランデルマンは2016年に44歳の若さで亡くなった 「PRIDE GRANDPRIX 2004」準決勝は腕ひしぎ十字固めで柔道五輪銀メダリストの小川直也を一蹴。試合後、小川と言葉を交わすヒョードル グランプリ決勝はノゲイラとの2度目の対決に。しかし偶然のバッティングによる出血でノーコンテストとなった 2004年の大晦日、グランプリ決勝を兼ねたPRIDEヘビー級統一王座決定戦としてノゲイラと決着戦 寝技決着を狙うノゲイラに対し、スタンドの打撃で優位に立ったヒョードル 判定は3-0でヒョードル。「PRIDE GRANDPRIX 2004」優勝を決めた PRIDEヘビー級王座のベルトとグランプリ優勝のベルトを巻くヒョードル リングス時代に不運なアクシデント(カットによる出血)で敗れていた「世界のTK」こと高阪剛にリベンジ 2005年8月、ミルコが熱望していたヒョードルとのヘビー級タイトルマッチがついに実現 立ち技出身のミルコに対し、スタンディングでも優位に試合を運んだヒョードル ヒョードルは寝技も盤石。ミルコにとっては苦しい展開となった 判定は3-0でヒョードル。「最強」をあらためて証明した 2006年の大晦日には後にUFCで活躍する元K-1王者マーク・ハントと対戦 ハントの圧力に苦戦するも、最後はチキンウイングアームロックで一本勝ちを収めた 「やれんのか! 大晦日! 2007」でチェ・ホンマンにパンチを叩き込むヒョードル ストライクフォースで連敗を喫した後、2011年に日本で石井慧と対戦 柔道五輪金メダリストを相手に、スタンドパンチであっけなくKO勝ちを収めた 2015年にも再来日し、「RIZIN」の旗揚げ興行でシング・心・ジャディブと対戦。マウントパンチでKO勝ち 2019年の「BELLATOR JAPAN」では同じくレジェンド枠のクイントン・ランペイジ・ジャクソンと対戦し、圧勝 穏やかな表情でインタビューに応じるヒョードル マウントを奪われた選手目線で撮影した「氷の拳」 五味隆典、高田延彦、ノゲイラ、ジョシュ・バーネットらPRIDEの主要なメンバーが勢揃いした集合写真

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