Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
[8歳差コンビの対話術]渡辺勇大&田口真彩「時には弱みをさらけ出して」
posted2026/10/11 09:00
text by

石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
AFLO
《渡辺勇大 バディの流儀》
彼女の未来や背負っていくものに対して、僕自身も何かを懸けなきゃいけない。「言わない」という気遣いはない。
東京、パリと2大会連続でオリンピックの表彰台に立ち、日本のバドミントン史にその名を刻んだ渡辺勇大。東野有紗(現・五十嵐有紗)との「ワタガシ」ペアが手にした2つの銅メダルは、10年以上の歳月が生んだ至高の到達点であり、揺るぎない安定だった。そんな東野とのコンビ解消は単なるパートナーの交代ではない。渡辺がひとりのアスリートとしての在り方を見つめ直す大きな転機だった。
東野とのコンビを解消したとき、渡辺は27歳だった。20代後半は、経験に身を預けて守りに入る選手が増える時期だ。しかし渡辺は、そこに留まらず、もう一度自分に変化を課した。勝敗の先にある、魂がそっと震えるような瞬間を求めて。
東野とのコンビは渡辺の方が1歳年下だったが、次の旅路を進む“バディ”として選んだのは、結成当時まだ10代で8歳年下の田口真彩だった。当時はまだ五輪など大舞台の経験はなかったが、'23年の世界ジュニア選手権の女子ダブルスで優勝するなど、実力は認められていた。とはいえ、キャリアの円熟期に差しかかった渡辺は、なぜゼロから関係を築く道を選んだのか。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り: 4074文字
NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。
