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「うちでセッターしないか」鹿児島の中学生が持っていた“もう一つの才能”…男子バレー遅咲き代表ルーキー河東祐大が“1カ月前の招集”でも適応できた理由
posted2026/10/05 11:02
アジア選手権の1カ月前からA代表に合流した河東祐大(28歳)。アジア大会まで激動の2カ月を過ごした
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Naoki Nishimura/AFLO SPORT
激動の2カ月だった――。
バレーボール男子日本代表のセッター、河東祐大(28歳)がアジア選手権に挑むA代表に合流したのはおよそ開幕の1カ月前。大会を終えると、すぐにアジア競技大会に参加した。
「振り返ると、一日一日、すごく大変でした。でも、刺激的な時間を過ごすことができたので。……ちょっとは殻を破れたかな、と思います」
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直前での招集を“大抜擢”と捉えることはできるが、アタッカーとのコンビを合わせるセッターにとって残された時間は十分とは言えない。ましてや、アジア選手権は五輪出場権がかかる大舞台だ。ロラン・ティリ新監督での体制がスタートした昨季から「2026年のアジア選手権で出場権を得ること」を目標に掲げてきたチームに突然加わり、配球しなければならない。やりがいを感じながらも、司令塔として背負うプレッシャーは大きかった。
「自分、結構人見知りで(笑)。普段のコミュニケーションも自ら取るタイプではないんですけど、アジア選手権に向けて(A代表へ)合流して、1カ月しかなかったのでコミュニケーションを取らないとステップアップできない。それができないと生きていくのは厳しい場所なので、毎日必死でした」
そんな言葉とは裏腹に、アジア選手権で河東が見せたパフォーマンスは実に堂々としていた。
初戦のオマーン戦から2枚替えで宮浦健人と共にコートへ立ち、直後に高橋藍のバックアタックや小野寺太志の速攻など大胆に攻めて会場を沸かせた。もともと、ミドルからの攻撃を絡めたトスワークに定評はあるとはいえ、スパイクを打った小野寺もA代表のメインセッターを担った深津英臣も、河東の度胸ある選択を「あそこで上げるのがすごい」と称えた。
目まぐるしく展開の変わる試合の中で、“人見知り”を自認する河東がなぜこれほどの短期間でフィットできたのか。その要因の一つが、原点にあった。

