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「さすがだなって」町田瑠唯も認めた26歳山本麻衣の適応力…女子バスケW杯のカギを握る司令塔がWNBA電撃移籍、その効果は?
text by

宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byFIBA
posted2026/09/05 17:01
W杯直前に日本代表に合流したPG山本麻衣(26歳)
WNBAが日本より高いレベルのバスケットボールができる世界リーグなのは間違いないのだが、先駆者たちの言葉を聞くと、必ずしもそこでの経験が日本代表での活躍に直結するわけではないこともうかがえる。
WNBAでのコーチ経験もあるゲインズHCは、WNBAに行くことでプラス面もマイナス面もあると認める。
「プラスとなるのは世界トップクラスの選手たちと対戦していること。WNBAで経験を積むことで、オリンピックやワールドカップに出場した際に対戦するような選手たち相手にプレーする感覚を身につけています」
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もちろん、いいことばかりではない。
「本来のポジションではないポジションをプレーしなくてはいけないときにはデメリットとなりえます。問題は適応できなかったり、チームに溶け込めなかったり、チームと息が合わなかったりしたときです」
山本のエーシズでの試合をすべて配信でチェックしているというゲインズは、「マイはうまくチームに適応している」と太鼓判を押した。
所属チームと代表での役割が違うことは、国内リーグでもあることだ。たとえば前編で取り上げた田中こころもENEOSと代表では求められるものが異なる。来季、WNBAゴールデンステイト・ヴァルキリーズに加入したときも適応力が必要になるだろうし、そうやって違う役割に適応しようと努力することは、最終的にはその選手にとって成長のきっかけになりうる。
ゲインズも言う。
「大局的に見れば、それは常にプラスだと思う。自分自身をより深く知り、学ぶ機会になるからね。経験を通じてしか得られないものがある。マイはそれを得ているし、WNBAでもトップクラスのチームの一員だ。それがさらにすばらしいこと。あらゆる面で良い環境にいます」
W杯カギを握る山本麻衣と田中こころ
9月4日のW杯予選初戦で日本はマリの高さやフィジカルに苦しみながらも、終盤に3ポイントを立て続けに沈め、102-97で白星スタートを切った。この日チームが成功させた3ポイントは大会新記録の20本。チーム最多得点の27得点をあげた林咲希が個人でも大会新記録となる9本の3ポイントを沈めた。田中はスターティング・ポイントガードとして18得点、7アシストをマークし、大会直前に現地でチームに合流した山本もベンチから3ポイントを3本決めるなど10得点をあげ、それぞれ勝利に貢献した。
場所が変われば、求められるものも変わる。山本も田中も、その違いに戸惑い、適応し、また一歩ずつ前へ進んできた。そして、それぞれが別々の場所で重ねてきた成長が、いま、世界と渡り合う日本の力になろうとしている。
ベルリンでの戦いはまだ始まったばかり。目標とするベスト8入りを目指して、日本は次戦、5日(日本時間6日未明)にドイツと対戦する。
〈第1回 田中こころ編を読む〉



