「尚弥さんから“ジャブがいいね”って」井上尚弥とスパーした怪物高校生…“17歳”藤木勇我とは何者？「“中量級の壁”を破る日本人がいるとしたら藤木」 

　藤木は2007年12月25日生まれ。今年のクリスマスに18歳になる若武者は、日本ボクシングへの贈り物なのかもしれない。すでに世界で最も権威のある専門誌とされるリングマガジンでも特集が組まれ、海外での知名度も上昇中。このように周囲の期待感が大きければ、本人の自信と目標も大きい。　

「身近に井上尚弥さんっていうすごい偉大な先輩がいるので、自分はそこを目標にしていないと、やっぱりボクシングをやっている意味もないです。井上さんみたいに何階級も制したり、4団体を2階級制覇して、パウンド・フォー・パウンドでも1位になれる選手になりたいと思っています」

ボクシング関係者から大きな期待を寄せられる藤木勇我　©︎Naoki Fukuda

　“The Sky’s the Limit（可能性は無限大）”という形容がこれほど相応しい日本人ボクサーはなかなかいない。“モンスター”の後を追いかける“怪物高校生”。今後しばらく、さまざまな意味でスケールの大きな夢を見せてくれそうな期待感が確実に漂っている。〈全2回／前編から続く〉