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「休みの日、飲みに行くのは違う」阪神・藤川球児監督(45歳)が“異例の要求”…2連投したリリーフ投手に「自宅にいるように」NHK解説者が聞いた話
posted2025/09/24 11:05
就任1年目の藤川球児監督(45歳)。“史上最速”でのリーグ優勝を果たした
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph by
JIJI PRESS
2025年のセ・リーグは、阪神タイガースが2位以下に大差をつけ、圧倒的な強さでゴールテープを切った。開幕から故障者をほとんど出さず、先発からリリーフまで盤石の投手陣を整え、攻撃陣も課題とされた得点力を補って見事な優勝を成し遂げた。だが同時に浮上するのが、毎年議論を呼ぶクライマックスシリーズ(CS)の是非論だ。「これほど大差をつけたチームが短期決戦でつまずいたら、シーズンの意味はどこにあるのか」という声が根強い。NHK解説者の武田一浩氏がその是非に関して論じた。
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「阪神は3位予想だった」
開幕前、武田氏はこう順位予想していた。「1位・巨人、2位・DeNA、3位・阪神」である。これを覆す、阪神のぶっちぎりの強さの理由について、まず尋ねてみた。
「オレはそのときの順位予想では、『DeNAと阪神は、戦力的には紙一重。ただし阪神は、佐藤輝明と森下翔太が打てば優勝する』と条件をつけていた。その2人が今年、見事にブレークした。勝敗を左右する存在となれた。だから今年の阪神は勝てたんですよ」
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長年の課題だった打撃力不足を、若き主砲が見事に埋めた。4番・佐藤輝明はここまで(9月21日現在)本塁打38本、打点96、打率.274。シーズンを通じて勝負強い一打を放ち本塁打は昨年の16本から20本以上を積み上げた。3番・森下翔太も本塁打23本、打点89、打率.278。チャンスに強く、勝利に結びつく安打を放った。
「阪神は昔からピッチャーはいいんだよね。だからここ数年の問題は“点が取れるかどうか”だった。投手が3点以下に抑えるチームだから、打線は4点取れれば勝てるんです。今年はその形がハマった」
今年の阪神のチーム防御率は2.20。2位のDeNAが2.87だから、数字上は3点前後取れば勝てる計算となる。
さらに武田氏は昨シーズンまで2番手捕手に甘んじ、今年も梅野隆太郎との併用でシーズンに臨んだ、坂本誠志郎のリードを高く評価する。

