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大谷翔平に代わり先発登板した投手シーハンが“記念球”をめぐり大炎上…誹謗中傷&脅迫メールまで「お詫びにカーショウのサインボールを…」 

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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posted2025/09/15 17:07

大谷翔平に代わり先発登板した投手シーハンが“記念球”をめぐり大炎上…誹謗中傷&脅迫メールまで「お詫びにカーショウのサインボールを…」<Number Web> photograph by Getty Images

9月3日に大谷翔平の体調不良により代替登板したドジャースのエメット・シーハン。“記念球”をめぐり思わぬ騒動に巻き込まれることに…

 シーハンにとってカーショウは子供の頃からの憧れの投手。3000奪三振のレジェンドのサインボールをお詫びの品にしたのは「カーショウにサインをお願いしたら書いてくれそうだったから」と弱々しく笑いながら教えてくれた。

 一方、思わぬ手土産を受け取ったデバニーは「すぐにDMで謝罪してくれたし、サインボールまで持ってきてくれた。元々、知り合いだし、わだかまりなんてないよ。カーショウのサインボールにはびっくりしたし、クールだなと思った」と説明し、「カーショウのサインボールは失くさないように気をつけて持ち帰る。きょうのメジャー2安打目のボールももらえたので、家に並べて飾るつもりなんだ」と笑顔だった。

 グラウンドで真剣勝負で戦う若い二人には遺恨はない。

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 ドジャースのブレイク・トライネンは、思わぬことで騒動に巻き込まれた25歳の投手を気遣った。

「人間は誰でもミスするし、シーハンは『早くボールを投げたい』と思っただけで、悪意なんてなかった。批判する人は勝手に好きなことを言うけれど、シーハンは本当に努力家で、誠実だ。嫌がらせしようとかそんなことを企むようなやつじゃない」

 一般の野球ファンはこの発言に同意するだろう。メジャー初安打、初三振などの記念ボールはどの選手にとっても大切なものだ。シーハンももちろんそれを経験しており、意図的に嫌がらせなんかするわけがないし、する必要もない、と。

 現場にいなかった人がなぜこのような発言をしたのかは不明だ。そう思い込んだのか、炎上狙いだったのか、特に意図せずのことだったのか。

シーハンのもとには誹謗中傷や脅迫まで

 ベテラン投手は、一連の騒動が、どれだけシーハンを傷つけたか、精神的に追い詰めたかを教えてくれた。

【次ページ】 シーハンのもとには誹謗中傷や脅迫まで

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