「ビシエドは代打からスタメンに名を連ねてほしい」DeNA夏の緊急補強の真意を統括本部長に直撃！ 阪神追撃へ「なりふり構っていられない」 

——そうだったんですね。オースティン選手はこれ以上ない戦力だとは思いますが、やはりコンディション面で不安がつきまといます。当然それを前提とした上で、シーズン開幕前にバックアップのできる外国人選手は探していたわけですよね。

　もちろんです。ただ外国人選手、とくに野手に関しては枯渇していて、結局3Aクラスの選手を連れてきても、一軍の保険にすらならなくなってきており、高いレベルの選手を獲得しようとすればコストの面であったり、外国人野手の選択・獲得は年々厳しくなっている印象です。

——ましてやバックアップを前提とし、それなりに活躍が期待できる選手となると……。

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　なかなか見つけるのは難しくなっていますね。

ビシエドへの期待

日本野球を熟知したビシエドはどれほど活躍できるか　©SANKEI SHIMBUN

——そしてビシエド選手です。全盛期を考えればピークアウトしていると言わざるを得ませんが、日本人枠ということも踏まえ、獲得したポイントは。

　最初の期待は右の代打です。右の代打で、ホームランとはいわずとも長打が期待できる選手が編成上どうしても欲しいということで、ビシエド選手にオファーをしました。他に候補の選手もいましたが、現時点ですぐ日本にアジャストでき、勝つ可能性を高める上で、ビシエド選手が適任だと判断しました。代打での活躍が重なって、スタメンへ名を連ねるようになってくれたらと願っています。

　ただ本当に思うのは、シーズン途中から入団した選手は、上手くいくかいかないか、賭けの要素もあります。それは我々も選手本人も理解していることですし、今回は3名補強選手を入れましたが、とにかく一人でも多く、結果を出し、チームに刺激を与えてくれというのが、我々の目的であり、希望でもあります。

　ビシエド選手はフォード選手とポジションはかぶりますが、左右の違いはありますし、調子によって出る番を変えてもいい。なりふり構っていられないというのが、正直なところですね。

〈全2回の1回目／つづく〉