藤野　自分は「新しい自分」になる大会にしたいです。去年のワールドカップで感じた自分の未熟なところ、大事なときに結果を出せない部分とか、簡単ではないですがそこから変わった自分を見せたい。そのためにこの1年間やってきましたし、そうしてチームの力になりたいです。あとは、たくさんの人に女子サッカーを観てもらいたいですね。

浜野　観てもらえれば絶対に好きになってくれると思う。こんなにいいチームはないと思いますし。でも観てもらうためには結果が必要ですよね。だから勝ち進んでいくしかない。

藤野　今後も応援し続けてもらえるかどうかは、またその時の話ですが、まずは今大会で観てもらえるように、その観てもらえた1回で、何かいい影響を与えられるようなプレーをしたいですね。ボールひとつでいろいろな人が繋がれる魅力的なスポーツなので、そういう価値も感じてもらいたいです。

ボールがあったから、私たちは繋がれた

浜野　ボールがなければ、私たちも繋がってませんもんね。サッカーやってなかったら、お互い何をしてたんやろう？

藤野　スポーツはしてたんじゃない？　自分はバスケかな。

浜野　バスケかー。でもお互いバスケやってたら、それはそれで会ってるかもですね。お互い代表選手として……って、“そんな簡単じゃないぞ”とバスケットボール代表選手に怒られそう！

藤野　そうだね、やっぱり私たちはサッカーで頑張ろう（笑）。 

　◇　◇　◇

　パリ五輪前哨戦として行われた壮行試合ガーナ戦では、共に1ゴール1アシスト。藤野は芸術的なFKを直接叩き込み、浜野はCKの流れから右足で押し込んでゴールへの嗅覚をアピールした。好調を維持する2人が、なでしこジャパンの新たな歴史の1ページをつくる。 ＜第1回からつづく＞

#1から読む

「ファンタスティックな才能」なでしこジャパン20歳に“世界が熱視線”…藤野あおば＆浜野まいか、ワクワクの五輪初陣「怒涛の2年でした」