井上尚弥本人が「筋肉も喜んでるわ」と投稿…SNSで話題の“鎧のような肉体美”を激写したカメラマンのスゴ技「背筋にピントを合わせました」

「あれだけ必死こいて練習したんだもんな…筋肉も喜んでるわ」

　7月25日、スティーブン・フルトンとのWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチをTKO勝利で飾った井上尚弥。激闘から3日後、井上は自身のSNSに“2枚の写真”を投稿した。写っているのはフルトンに左ストレートを放った場面と、8Rにダウンを奪った瞬間だ。2枚に共通するのは、見る者が二度見せざるを得ないほどの驚異的な肉体美だ。

あれだけ必死こいて練習したんだもんな…
筋肉も喜んでるわ pic.twitter.com/3b9CtDhyby

— 井上尚弥 Naoya Inoue （@naoyainoue_410） July 28, 2023

　この写真を撮ったのは、『Sports Graphic Number』で長年にわたり撮影を行ってきた、杉山拓也カメラマン。ボクシングだけでなく、サッカーワールドカップやオリンピックなど、さまざまなスポーツ写真を撮影してきた。

　実は杉山は13カ月前にも、井上に関する“とある写真”で話題を集めた。2022年6月7日の「井上vsドネア2」にて、井上の強烈なKOパンチ直前に浮き出た背筋を鮮明に捉え、多くの反響を呼んだ一枚だ。

ノニト・ドネア戦後に話題となった井上尚弥の“背筋”を収めた一枚　©Takuya Sugiyama

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　今回はその時から階級を上げたスーパーバンタム級初戦。井上のフィジカルコンディションにも注目が集まる中での試合となったが、撮影者として杉山はどのような意識でこの一戦に臨んだのか。

カメラマンの感慨「ああ、これが本物の筋肉か」

「井上選手の試合は、油断ができないんですよ。どの瞬間にKOで終わるか分からないし、とにかくパンチのスピードが凄まじい。これは階級を上げた今回の試合でも、撮影者として痛感しました」

　カメラマンも緊張感に包まれた試合は、スピードと手数でフルトンを上回る井上が優勢で進む。序盤から守備意識の強かったフルトンも前に出始めた中盤戦の6R。そこで撮影されたのが、井上が投稿した1枚目の左ストレートだった。

6R序盤の井上尚弥の左ストレート。腕、肩、背中、そして前面の筋肉が躍動している　©Takuya Sugiyama

「この試合の井上選手は、気合が入りながらも驚くほど冷静に見えました。撮影したどの写真を見返しても、常に落ち着いている。身体的にリラックスした状態から、パンチの瞬間だけ筋肉が盛り上がるんです。レンズ越しにまるで鎧のような肉体を見ながら、『ああ、これが本物の筋肉か』と思っていました」

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