最大の目標は、8月の世界選手権

　不破は1月16日から本格的な練習に復帰している。2023年の最大の目標は、8月のブダペスト世界選手権10000mへの出場だ。まずは選考レースとなっている5月のゴールデンゲームズinのべおかで最低でも2位以内に入りアジア選手権の出場を決めたい。今年から10kmのロードの記録も選考対象になったため、参加標準記録の30分40秒は6月に海外のロードレースで切る、というプランを描いている。

「ロードの方が追い風や厚底靴などの推進力を得られますし。1年の全日本で9.2kmを28分フラットで走ったので、そのペースで10km換算すると30分25秒です。標準記録を切れる可能性が高いんじゃないかなと思いますね」

©︎Asami Enomoto

　丁寧に繊細に、不破聖衣来という逸材を育てている五十嵐監督。五十嵐監督の気配りあってこそ、不破が実力を発揮できるのだという印象を受けた。二人三脚で進み、世界の舞台で不破の走りが見られる日もそう遠くはないだろう。その日を楽しみに待ちたい。

＜#2に続く＞

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