土井　僕はオンとオフを決めていて、普段はアルコールもコーヒーも好きで飲みます。ただメインレース前にはスパッと止めます。TJARのときは2カ月前からアルコールを、10日ほど前からカフェインを止めていて、どんどん体重が落ちましたね。カフェインはレースが始まると眠気防止に摂ります。ただあまり摂りすぎると胃腸トラブルに繋がるので、カフェインを含む「スーパーメダリスト」は1日1包と決めていました。

――中央アルプスに向かう途中にあるスーパー「まると」では、土井さんも普通の食事をしていました。出汁の味がするものが食べたいと親子丼を探したけれど見当たらず「お蕎麦」を選んでいましたね。でも、その後体調が悪くなったと伺いましたが。

土井　普通の食事はここだけでした。ただ、食後に走り始めたら、調子が悪くなってしまって。

――いわゆるインスリンショックで血糖値が上下したなどの影響でしょうか？

土井　僕も最初はそれを疑ったんですけど、おそらく違うと推測しています。症状が膨満感と気持ち悪さだったので、お蕎麦のあとに飲んだ牛乳とクエン酸入りのレモン炭酸水があかんかったんじゃないかって。クエン酸が乳製品と混ざると、結構ゲル化するらしいんですよ！　ゲル化で胃が重くなって、それを消化するのにエネルギーを使ってしまい、身体が動かなかったのかなと。あくまで僕の推測ですけど。

レースの補給食が記されたノート　©Tomosuke Imai

「主食は柿の種＆カロリーメイト」

――サプリメント類が多いですね。それぞれ、どういった基準で選んだのか教えてください。

土井　今回とくに意識したのは総合栄養食です。コンビ二などで手軽に購入できるカロリーメイト、あとはCOMPという製品ですね。とくに気に入っていたのはビタミン、ミネラル、タンパク質、オメガ3、オメガ6といった良質な脂質が含まれているCOMPグミ。ランナーの間でもなじみがないと思いますが、お菓子メーカーがつくっているので、美味しいんですよ。

大学時代よりも体重は10kgほど（70kg→60kg）減ったという　©Tomosuke Imai

　先のリストにある「カツサプ」はアミノペプチドが入っていてタンパク質補給になります。同じ会社がつくる「速攻スタミナ」も摂っていて、これはプロテインとBCAA（筋肉の分解抑制）とHMB（筋肉の合成促進）、中鎖脂肪酸などが入った粉状の補給食です。65gと軽くて260kcalあるので、カロリーもタンパク質もとれて重宝しました。「MAGMA」は簡単に説明すると青汁。ミネラルが入っていて抗酸化作用があるので疲労回復のためにずっと飲んでいました。

――シニア世代の方々が膝痛対策で取り入れるイメージのある「グルコサミン」がリストに入っているのが意外です。

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