選手が「できないことをできる」ようになってほしい

　それぞれドラフト指名はなく、今季の愛媛マンダリンパイレーツは前後期ともに最下位に終わった。河原監督の退任が決まったが、引き続き球団に残り、フロントとして球団運営にあたる。

本拠地最終戦前の記念撮影　©Kou Hiroo

「監督としての5年間、勝ち負けも気にしてきましたが、彼らが成長してくれることを一番に考えてきました。1人でも多くの選手が“できないことができる”ようになってくれたらうれしいですね」

©Hideki Sugiyama

　球団のマネジメントを統括する田室和紀球団統括マネージャーもこう語る。

「愛媛球団はこれまで私たち野球経験のない社員、スタッフがスカウトをしていましたが、今後は河原氏に県内外のスカウティングをお願いしたいと思います。また幼稚園などの野球教室も引き続きやっていただきます。今、愛媛県では中学軟式野球の指導者が不足しているため、経験のない人が指導をすることが多くなっていますが、そういう人への指導も期待しています。また、独立リーグの地位向上のための講演などもニーズがあればやっていただくつもりです」

　来年以降、愛媛の地で、河原純一は野球の未来のためにもうひと働きすることになる。