古田敦也に松中信彦…4人の「大物臨時コーチ」をキャンプ地に呼んだのは誰？ 記者仰天の人事の思惑とは

　2021年スプリングキャンプのトレンドワードは「大物臨時コーチ」だ。以下の4氏がそれぞれのキャンプ地に招かれた。

　古田敦也（ヤクルト・浦添キャンプ）

　立浪和義（中日・北谷キャンプ）

　川相昌弘（阪神・宜野座キャンプ）

　松中信彦（ロッテ・石垣キャンプ）

　古田、立浪の両氏はともに名球会員であり、野球殿堂入りを果たしている。いずれも古巣での指導である。対照的に川相、松中の両氏は現役時代に所属した経験のない球団から声がかかっている。巨人、中日でプレーした川相氏は通算犠打数の世界記録保持者であり、ダイエー時代から活躍した松中氏は現時点で最後の三冠王という圧倒的な代名詞をもつ。4人とも実績では監督と同格か、格上なのは明らかだ。

「誰を呼んだかより誰が呼んだかが気になるんですよ」

　ミッションもシンプルだ。監督経験者でもある古田氏は捕手を中心としたバッテリー強化。立浪氏なら若手打者の育成。川相氏には内野守備の強化とバント技術の伝授が託され、松中氏は立浪氏と同じように若手打者の指導を依頼された。

「パートタイムでもフルタイムでも、コーチが呼ばれたときって、誰を呼んだかより誰が呼んだかが気になるんですよね」

　旧知の野球関係者がつぶやいた。これぞ人事の要諦である。誰をではなく、誰が……。そこを深掘りしていくと、四者四様とも言うべき人間模様が見えてきた。

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