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大坂なおみは「ソーシャル・ジャスティス」全米2度目Vを各国メディア絶賛&コービーのジャージ姿も披露
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2020/09/13 18:00
2年ぶり2度目の全米制覇を成し遂げた大坂なおみ。
大坂なおみは現地時間12日、全米オープン女子シングルス決勝でビクトリア・アザレンカにフルセットの熱戦の末に勝利し、自身グランドスラム3度目、全米は2年ぶり2度目となる優勝を飾った。
心身ともに成長を見せた戦いぶりに、各国メディアならびに有名アスリートから称賛の声が挙がり、そして大坂自身もSNS上で自ら喜びを発信している。
大坂は第1セットこそ早々にアザレンカにブレークを許すなど1-6で先取されたものの、第2セット以降は今大会で際立ったメンタルの充実ぶりを見せ、6-3、6-3で制した。2年前のセリーナ・ウィリアムズ戦後に見せた涙とは対照的に、栄光の瞬間にも感情を爆発させず、噛みしめるように喜んだ姿からは“風格”すら感じさせた。
NYタイムズが称えた、その発信力
今大会では大坂がアメリカで起きている人種差別問題に抗議するため、犠牲になった7人の黒人の名前を刻んだマスクが注目を集めた。その社会的なメッセージ性に加えてテニス面でも抜群の成長ぶりと存在感に、数多くの有名メディアがそれぞれの表現で大坂を称えている。
「22歳にして再びUSオープンのチャンピオンに」(イギリス公共放送「BBC」電子版)
「ナオミ・オオサカ、USオープンで新たなスターダムに この結果WTAの未来を担う地位を確立した」(米スポーツ総合誌「スポーツ・イラストレイテッド」電子版)
中でも秀逸なのは、全米オープンのおひざ元の名門紙「ニューヨーク・タイムズ」電子版だ。
「ナオミ・オオサカが“ソーシャル・ジャスティス(社会的正義)”のラリーを続けながら、USオープンのタイトルを勝ち取る」とアメリカ社会に訴えかけたことを示唆するタイトルとともに「彼女は世界で最もタフなテニス選手としてだけでなく、最も複雑な社会問題にも挑戦した」、「彼女の才能、そしてますます自信を感じさせる声は、その効果を発揮しているようだ」と、その発信力を絶賛している。