大谷が離脱して以降、チームは苦戦。

　大谷の戦線離脱だけが原因ではないが、エンゼルスは大谷が右肘を傷めてDL入りした6月8日（打者としては同4日のロイヤルズ戦、投手としては同6日のロイヤルズ戦が最後の出場）以来、ペナントレースで苦戦している。

　6月8日の時点でエンゼルスは36勝28敗で、ア・リーグ西地区の首位マリナーズ（当時）に4.5ゲーム差の3位だった。それから3週間が過ぎた7月1日の時点で、43勝42敗と首位アストロズに11.5ゲーム差の4位に転落している。その間、6連敗を含む7勝13敗で「貯金」は8から1へと激減した。

　チームが5点以上取った試合で5勝5敗だったことを考えれば、大谷の不在は必ずしもチームの勝敗に直結していないように思えるが、チームが「打者・大谷」を求める理由は、以下の数字からも明らかだ。

▽大谷の成績
トータル　　　114打数33安打6本塁打20打点　打率.289　出塁率.372　長打率.535
指名打者　　　110打数31安打6本塁打20打点　打率.282　出塁率.368　長打率.536
5番打者　　　 51打数15安打3本塁打9打点　打率.294　出塁率.410　長打率.608
8番打者　 　　25打数9安打3本塁打11打点　 打率.360　出塁率.429　長打率.800    

▽エンゼルスのチーム成績
指名打者　　　319打数81安打14本塁打49打点　打率.254　出塁率.332　長打率.439
5番打者　　　323打数75安打11本塁打38打点　打率.232　出塁率.307　長打率.384
8番打者　　　303打数62安打10本塁打45打点　打率.205　出塁率.268　長打率.353

　説明するまでもないとは思うが、指名打者、5番打者、8番打者というのは、DLする前の大谷がもっとも多く出場した「ポジション」と「打順」だ。

　単純に考えれば、安打や本塁打の大部分は大谷が残した数字であり、平均のチーム成績は大谷の個人成績をかなり下回っている。

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