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大谷翔平、岩隈久志らが要求される
「ストロング・フィニッシュ」とは。
posted2018/06/28 17:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Kyodo News
終わり良ければ、すべて良し――。
日本でしばしば使われる言葉である。目指すべき道の途中、様々な困難や苦境に立たされても、最終的に好結果へたどり着けば、それらの労苦も報われる。
そんな意味合いのフレーズは、米国では「ハッピー・エンド」と言われる一方、メジャーでは「ストロング・フィニッシュ」と表現されることも多い。
ニュアンスとすれば、「力強く、締めくくる」といった感じか。
今季のメジャーでは、エンゼルス大谷翔平が「二刀流」で全米中の話題を集めたほか、カブスのダルビッシュ有、ヤンキース田中将大、ドジャース前田健太ら、日本人メジャーが開幕以来、注目されてきた。
ところが期せずして、各選手がアクシデントに見舞われた。大谷が右肘靱帯(じんたい)の損傷で離脱したのをはじめ、ダルビッシュ、田中も故障で戦列を離れた。一時は、先発投手全員が故障者リスト(DL)入りする時期があるほどだった。
メジャーでは後半戦のほうが大事。
幸いにも、現段階でどの選手も大事にはいたっておらず、既に前田は復帰。ダルビッシュもマイナーでのリハビリ登板を始めるなど、徐々に復帰への道を歩んでいる。
シーズンを通してローテーションを守り切れない悔しさやもどかしさはあるだろうが、各選手にすれば、さほど悲観する必要もない。メジャーの場合、7月のオールスター後、トレード市場が一気に活発化し、プレーオフ進出を目指すチームは、大型補強に着手する。
昨季、トレード期限直前にダルビッシュがレンジャーズからドジャースへ電撃移籍したように、大物選手が動くケースも珍しくない。極端な場合、「開幕時とは別のチームになる」と表現されることもある。
つまり、後半戦の戦いがより重要視されており、ファンからの注目度も自然と高まる。裏を返せば、たとえ前半戦にめざましい活躍をしても、後半に調子を落とせば、印象度だけでなくシーズン全体としての評価が下がる傾向があることも否定できない。