吉田麻也の名言

日本がW杯で勝つためのサッカーと、アジア予選を突破するためのサッカーは絶対に違う。

ハリルホジッチ監督が理想とするサッカーは、一騎打ちでボールを奪い、手数をかけずにゴールへ向かうスタイルだ。「例えば、一昨年にイランとアウェーで戦った親善試合でも、『DFラインを上げろ！』とか『FWは毎回裏に走れ！』という指示を全部やろうとしていた」と吉田は語る。それが現代サッカーの最前線であることは間違いないが、日本が戦うのは欧州ではなくアジアだ。気候もバラエティに富み、スタジアムのインフラレベルにもばらつきがある。「でも、やっぱりあの環境では無理で。チームが目指す理想が縦に速い攻撃でも、常にできる状況とは限らない。現実を僕たちが受け止めて、アジアを戦わないといけない」。理想と現実とのギャップを指揮官も受け入れる必要がありそうだ。

Number923号(2017/03/16)