野球クロスロードBACK NUMBER
“イチローの師”が広島から送り出す、
「アンパンマン」松山竜平の愛と勇気。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2013/08/07 12:10
小学三年生の時にソフトボール少年団から競技をはじめ、九州国際大時代には全日本大学野球選手権で早大の斎藤佑樹から二塁打を放っている。
「師匠」も認めたその打棒でカープをCSに導けるか?
今季はレギュラーの座を掴み、クリーンナップを任されるほどに松山は著しい成長を遂げた。「師匠」である新井コーチは、今やチームに欠かせない存在となった愛弟子をこのように評価する。
「今は試合で通用するバッティングができているね。打席のなかで打つべきボールがきっちり見えている。バットコントロールもいいし、クリーンナップとして頼もしい存在になってきている」
現在、チームは中日と同率で3位。クライマックスシリーズ進出を狙える位置とはいえ、CS争いは今後、ますます激化するだろう。
それでも、広島には頼れる「アンパンマン」がいる。
「野手が繋いで点を取れているので、自分も今のいい状態を続けていきたいです。順位争いは激しいですけど、そのなかでカープが抜けだしてCSに出られるように頑張りたい」
遅れてやってきたヒーローは、シーズン終盤も勝利を演出する。そして、球団初の悲願・CS出場を成し遂げるのだ。